Made in Odense, Denmark

メイド・イン・デンマークと優れたクラフトマンシップは、1950 年代に始まる家具や照明といったデンマークデザインを語る上で欠かせないキーワードでした。今日においてもデンマークデザインは、ひとつの強力なブランドとして存在感を放っていますが、残念ながらメイド・イン・デンマークであることは重視されなくなっています。しかし、本当に僅かながらも、同じ場所で作り続けられているものもあるのです。

近年の消費者は、商品がどこで、どのようにつくられたのか。そういったことを考慮して、商品を検討、購入する傾向にあります。レ・クリントとしては昔からサプライヤー、使う素材、製造方法にこだわっていたことから、特別なことをしているとは考えていません。ですが、我々が誇るクラフトマンシップについて知っていただければきっとレ・クリントをますます好きになってもらえると考え、これまで”デンマークの隠された秘密”となっていた職人たちをご紹介いたします。

Mette
メッテ

40 年近くレ・クリントに在籍するプリーツ職人のスペシャリスト。ほぼすべてのシェードのミシンがけも担当。 

「素晴らしい職人仲間に恵まれ、長年に渡ってレ・クリントで職人を続けることができました。もし若手職人にアドバイスをするなら、忍耐力を持って、ひとつひとつ着実に取り組んで欲しいです。一見簡単そうに見える折りですが、技術を習得するのに数年かかります。」レ・クリントのクラフトマンシップが継承されることを強く願っています。 

Kent
ケント

つくれる限りの部品を自社で製作するレ・クリントのものづくりを支える部品職人。金属からプラスチックまで様々な部品がある中で、各モデルにぴったりとはまる正確さが求められる。つくられた部品は職人に届けられ、美しい照明が初めて完成する。 

レ・クリントのための部品づくりにとてもやりがいを感じているケント。「ここの工房ではちょうどいいテンポで作業が進んでいきます。それが照明という形となって、あかりと癒しをお届けできるのです。」 

Heidi
ハイジ

勤続 30年以上のベテラン職人。主に金属加工を担当。1945年からつくられているテーブルランプのモデル306 をこよなく愛する。 

「レ・クリントには照明以上の価値があると思っています。それは私たち職人が誇りを持って、古い工芸品を組み合わせて新たなものを生み出しているからです。そのため、毎日同じ作業であったとしても、日々が挑戦であることから、新鮮な気持ちで製造に向き合えます。」 

Annette
アンネッテ

レ・クリントに 25年以上在籍するベテラン職人で、ブラケットランプの製作を得意とする。当時は他の仕事をしていたが、縁があってレ・クリントに入社。出社した初日についてこう語る。「工房に足を踏み入れた瞬間に、自分の居場所はここだと直感しました。職人たちのいきいきとした姿からも仕事に誇りを持ち、レ・クリントの照明が好きだということが伝わってきました。」 

Danny
ダニー

レ・クリントで 10 年以上に渡り、エンボス加工を一人で担当。その日にプリーツ職人が必要な樹脂シートを準備しておくという重要な任務を担う。そのため製造計画を正確に把握しておく必要がある。また、デザイナーからあがってきた図面を、機械での生産に向けて準備。「レ・クリントが今も同じ場所でデンマークの優れたクラフトマンシップを守り続けていること、そしてその一部を自分が担えることに、とても誇りを持っています。」

Anna
アンナ

3 年の見習い期間を経て、プリーツ職人に。レ・クリントの職人の中で最年少。幼い頃から沢山のレ・クリントの照明に囲まれて育つ。手先が器用であったことから、レ・クリントでプリーツ職人になったらおもしろそうと自然と考えるようになり、プリーツ職人に。 

「デンマークデザインをつくるのはとても楽しく、手作業でつくられた照明が人々の家の中を照らしていることも嬉しく思います。」職人技に誇りを持ち、プリーツのシェードを折り続けています。